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[2012.11.12]

日大ゴルフ部OBプロゴルファー倉本昌弘さんと安藤祥治OB会長との対談

日時

2012年9月27日(木) 18:00~
会場 新宿区歌舞伎町 車屋本店
安藤会長: お忙しい中、本日はお越しいただき、有難うございます。早速ですが 今回の優勝について、場所がヨーロッパのオランダ、しかも風が強いコースで、どんな戦いだったのか、お聞かせ下さい。

倉本プロ:

基本的には私が勝つとか勝たないとかいうよりも、最後までスコアが分からない状況でした。結果的に15番ホールで首位を走っていた選手がボギーで、私がバーディーで逆転した、そこが一つの分かれ目でした。その後、首位を走っていた選手が崩れてしまったわけです。風も強く、雨も降って本当にスコアが分からない状況でした。

安藤会長: ゴルフも相手があるスポーツなので、自分がいくら良いスコアを出しても、相手が一段よければ優勝できないスポーツですね。また条件次第で変わってきます。
今回は海外で、アメリカからヨーロッパを周って時差もあると思いますが、体調管理はどうでしたか?

倉本プロ:

基本的には、体調管理というほど大変なことではなくて、行って、ただプレーをして帰ってくるだけのことです。逆にそれができなければ活躍はできません。青木さん、中島さん、ジャンボさんたちも、それができるから活躍できるわけです。できない人は海外でも活躍できないということでしょうね。枕が変わると眠れないとか、食事が合わないとか言っていたら戦えないということですね。

安藤会長: うちの学生も寒い時には海外合宿に行きます。タイとかマレーシアに行きますが、地元の料理が合わないとか、環境が変わるといいますが「そんな甘いこと言っていたら世界のツアーに出られないよ」と言うのですが、今の子は身体は立派なのですが、好き嫌いが多いみたいですね。

倉本プロ:

寒い時に海外に出かけられるというのは、我々の時代には考えられないくらいに恵まれていると思います。恵まれているという反面、甘えというのがあります。もう一つの反面は世界を見ることができる。我々の世代よりもはるかに世界が近くなってきているのですね。そうした経験を積むことは良いのですが、ただ甘えで、日本は寒いから向こうに行ってやってくる、というのだと何にもならないですね。

安藤会長: この前、ヨーロッパの選手が「アメリカの選手はいいな。いつも半袖でできるところでしかやらない。ハワイから始まってフロリダ、カリフォルニアに行って、オーガスタに行って上がってくる。」と言っていましたが、ヨーロッパの選手は見ているところは見ているのだな、と思いましたね。

倉本プロ:

ヨーロッパというのは非常に苛酷な所なのです。今はユーロ圏でお金を替えなくて済むのですが、我々の頃には国によってお金を替えなければならなかった。基本的にはコインには替えてくれないので、コインばっかり貯まるのですよ。どこの国のかわからないコインばかりが貯まる中で、プレーしなければいけない。ヨーロッパではゴルフ場に練習場が付いていないところが結構あります。そういう意味では非常に大変な所です。

安藤会長: 全英オープンを見ていて、真夏なのに皆セーターを着てやっている。どうしたのだろうって思いますよね。こんな長いヒースが生えていて、大きい身体でないと抜けていけないという感じがしますね。もうそろそろライダーズカップが始まって、あの熱狂になっていくのは凄いと思って見ています。実際に、海外の選手と一緒にプレーしていて、闘志というのが伝わってきますか?

倉本プロ:

いや、あんまり無いですね。1年に何試合もありますし、何年もやるわけですから。基本的には国内でも海外でも一緒ですよ。

安藤会長: 確かにそうですね。

倉本プロ:

我々の時代は、合同練習というのは全く無かったですから。合宿に皆が集まってレギュラーが決まり、レギュラー合宿が始まると一般部員と会うことも殆どないですし。

安藤会長: 僕が1年に入学した時に全日本学生リーグ戦で優勝しましたが、レギュラーの人はたまにしか見ませんでした。1年生が100人位いましたが、あの人は誰なのだろうという感じでした。

倉本プロ:

校内予選でトップになるということは日本学生でトップになるということでした。もちろん関東学生でもトップになるということですから、ライバルは同じ部員なのです。

安藤会長: 関東学生に16人残って、他校の学生が3~4人ということが結構ありましたね。

倉本プロ:

今では考えられないですよね。同じ部員どうし競いあっているのも考えられないですよね。会いたくないのですから、一緒にやりたくないですよね。やれば自分の今の調子が判ってしまうから。その意味ではすごく特異な、というか異質なクラブですね。

安藤会長: 個人戦を中心としたスポーツでしたね。倉本さんは全日本学生で1年生の時から4年連続優勝で、すごい偉業でしたね。その頃にはライバルも先輩や後輩に沢山いて、たとえば湯原君などそうそうたるメンバーの中で勝っていくのは大変なことですよね。全日本学生も色々な所でありましたが、どこが一番印象に残っていますか?

倉本プロ:

特に印象はないですね。ゴルフ場よりも選手のその時の調子によりますから。
この前、ある取材で書いたのですが、これからの日本のジュニア、若手の教育は、韓国流を目指すのか、日本流を目指すのか。韓国流というのはナショナルチームを 作って、ABCDEの各チーム6人で毎年入れ替えをして、すごいお金をかけて養成する訳です。学校に行かなくてもいいのです。勉強できなくてもいい。ゴルフさえできればいい。強ければいいのです。それでいいのか。それとも日本は昔ながらの教育で、ゴルフだけではなくてちゃんと勉強もできる教育にするのか。そしてゴルフがダメになっても、スポーツができなくても、社会人としてちゃんとやっていけるような子供達を作っていくのか、そういう教育にするのか。どっちかを目指さないと両方は成立しない。 アメリカの教育のように、小さい時から好きなことをやりなさい、いろんなスポーツをやりなさい、その上で地域の中でゴルフを選んでもいい、サッカーを選んでもいい、フットボールを選んでもいい、というやり方とは日本は違います。どちらを選ぶかといった時に、日本流を選んだら、素晴らしいプロゴルファーにはならないけれど、素晴らしい国民にはなりますよ。ゴルフを通じて、情操教育として。

安藤会長: 和田監督は、文武両道でやれ、勉強しろ、と言っています。今は三島校舎に立派な寮を作ってもらって、40人くらいいるのかな、立派なジムも作ってもらっています。OBの寮長が監視して厳しくやっています。最初は成績がちょっと下がりますが、その先は伸びてくるのかなと思っています。
今、部員が90名いますが、ゴルフだけでなくて、情操教育をし、ゴルフでは無理の子には求人企業を紹介して就職の世話をし、色々やって、新しく巣立っていく人達がいます。

オフの過ごし方をお聞きしたい。オフもゴルフですか?

倉本プロ:

オフはスキーです。
ただ今年はアジアンツァーの視察に行きました。アジアでの試合を増やしていきたいというのがありまして、タイ、ミャンマー、インドネシアに行きました。これらの国には日本企業が出ていっているので、そこの人達からお金を出して頂いて、小さなトーナメントを立ち上げたいなと思っています。アジア初の日本との共催が開催できれば良いなと思っています。日本でやるよりもはるかに安くできます。実際、パナソニックさんはインドやインドネシアで小さな試合をやって、そこで優勝した選手を日本のパナソニックオープンに呼んでいます。トヨタさんも日本では止められましたが、アジアでならやっても良いよ、という風なことも言われています。 今年のオフはそんな感じです。ゴルフが好きですから

安藤会長: 好きなゴルフ場ってありますか?

倉本プロ:

基本的にオリジナルが残っているところはどこでも好きですね。どんなところでもオリジナルをなくしているところは魅力を感じないですね

安藤会長: 日大のゴルフ部の学生にエールを頂きたいのですが。

倉本プロ:

もちろん、祝勝会に呼ばれるように頑張って欲しいなとは思いますが、日大ゴルフ部の歴史の中で、プレッシャーもあるとは思いますが、今のこの世の中、それだけではないと思うし、学生のゴルフ部の生活が、卒業した後にも活かせるような4年間を送って欲しいな、と思います。僕なんかは今考えると、そういう生活を送っていないのですよね。競技をやりながら、学校にも殆どいけなくて、勝った負けたという生活ばかりで、ゴルフ部以外の仲間というのは大学にも殆どいない。今もう一度4年間をやり直せるのだったら、ゴルフ部以外の仲間、友達を作りたいな、と僕が思っている位ですから。今の大学生には、ゴルフ部以外の仲間を沢山作って欲しいですね。日大は生徒数日本一、日本の社長数No.1ですから。卒業してからの人脈が本当に大切ですから。ゴルフで成功して欲しいとは思いますが、成功する人は本当にひと握りで、例えゴルフで成功できなくても人生で成功するということは十分にできることなので、ゴルフでダメになっても挫折感を味あわないで、ぜひ前向きにそういう生活に取り組んで欲しいなと思います。

安藤会長: 竹田監督との思い出があればお伺いしたい。監督と選手の間の関係について何かコメントがあれば頂きたい。

倉本プロ:

僕達は地方から出てきて安学生だし、親からの仕送りはあっても試合に行って使てしまうので精一杯なのですよ。試合に出場資格があってもお金がないから試合に行けない、という時代で、その頃監督と奥さんには、「おい、金がないのだろう。飯食いに来い」という時代でしたよ。

安藤会長: プロになって31年、そして31勝、すごいですね!

倉本プロ:

ハイ。

安藤会長: OB会に対して倉本さんがゴルフ場に行って試合をするのと同じような感覚で、自然体で我々とお付き合いくだされば助かりますので今後とも宜しくお願いします。
今日は長時間にわたってどうも有難うございました。